第84号 2014.11.26発行 by 矢吹 晋
    中共政権の爛熟・腐敗④
「北京軍区戦友歌舞団」の劉斌団長が連行される
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劉斌

 「多維新聞」(2014年11月16日)が大陸の「微博」に基づいて伝えるところによれば、「北京軍区戦友歌舞団」の劉斌団長が中央軍事委員会紀律検査委員会によって摘発された。劉斌は“公共情婦”と呼ばれる軍属歌手湯燦の事件との関わりを追及されているという。ただし、いまだ官方は摘発の事実を公表していない。しかし中央軍委副主席許其亮は『解放軍報』で「軍隊文芸工作の“妖魔化”」に断固として反対せよと表明しているのは、劉斌問題を示唆したものと受け取られている。
 軍属の歌舞団が「軍隊の文芸工作」の一環であることはいうまでもないが、その「妖魔化」とはなにか。歌舞団があたかも「妖魔」のように、将兵の心と肉体を解かしてしまうことだ。56歳の劉斌は元来京劇の役者であり、1984年に北京軍区戦友歌舞団に入団し、現在は団長のポストにある。軍の階級としては「副軍級」の待遇である。彼は歌曲《当兵的人》を歌って、有名になった。2011年末、同じ歌舞団の歌手湯燦が腐敗とセックス賄賂事件で中央紀律検査委員会の摘発を受けた後、団長劉斌についてのウワサも絶えなかった。新浪のブログ「遠行的星」によれば、2010年9月、湯燦は「戦友歌舞団」に正式に入団を認められた時に、「劉斌団長の恩義に非常に感謝している」と述べ、これを契機として彼女の歌手としての生活が始まったことを誰もが知っていたからだ。かつて北朝鮮の「喜び組」という名の歌舞チームが日本の週刊誌で大きな話題になったが、軍紀を誇る中国軍の文芸工作団も、北朝鮮のケースと五十歩百歩であったらしい。

湯燦

 

               
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