第0-3号 2004.4.1発行 by 中村 公省
    上海都市家庭の消費構造 <目次>へ戻る
 上海の一人当たりGDP(域内総生産)は2003年に5000ドルを突破することは確実であるが、同年上半期の都市家庭の消費構造を覗いてみよう。
 食品、衣料品、住居、交通の生活4セクターへの支出額は一人当たり月平均502元であるが、これを収入階層別に、低層、下位中層、上位中層、高層に別けて見ると100対143対200対372という支出比になっている。言い換えれば、金持ち(高層)は貧乏人(低層)より3.7倍の衣食住交通費をかけている。
 衣食住交を分解すると表のごとくで、さらに暮らし振りが明らかになる。食費は貧乏人だろうと金持ちだろうと大して変らないが、衣料費となるとずいぶん違う。金持ちは貧乏人より食い物では1.6倍しか使わないが、着る物には13倍もかける。上海の金持ちはいわば見栄っ張りで、着倒れの傾向がある。
 住居費のうち消費電力費は貧乏人と金持ちの比は1対2.2、住宅費では1対8.8で、金持ちの住宅にかける出費も平均を大きく上回っている。それが住宅装飾・改修費用ともなれば、35倍の格差があるというから、金持ちの見栄っ張りは確定的である。
 レジャー娯楽費で貧富の格差が出るのは当然のことで、低所得層と上位中層との比較ですら5倍の差がある。教育保健費も同様であるが、こちらのほうは一人っ子のご時世で貧乏人の出費も少なくなく、医療保健支出では金持ちは貧乏人の5倍の格差にとどまっている。
 ところで、上海の一人当たりGDPは2007年に7500ドルという目標が立てられているが、そのときの都市家庭の消費構造はどうなっているか。上海統計局は、以下のグラフのような、構造を予測している。103頁の「都市住民の消費支出」と接合すれば、今後の上海市民の消費トレンドを読むことができるであろう。


2003年上半期の上海都市家庭の階層別消費構造 2007年の上海都市家庭の消費構造予測
    低層 下位中層 上位中層 高層
衣食住交通費計 300元 429元 610元 1116元
同上指数 100 143 200 372
食費指数 100 138 156 162
衣料費 100 230 510 1310
住居費中住宅 100 130 290 880
住居費中電気 100 130 150 220
医療保健費 100 160 240 510
 (資料)上海市統計局 (資料)上海市統計局



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