中国の論調・翻訳紹介    
     第06号 2020.11.21発行 〈目次へ〉   
    中日関係はより大きな戦略的枠組みを持つべきだ
廉徳瑰(上海外国語大学日本研究センター主任、教授)
村田忠禧
訳者プロフィール>>
中日关系应有更大战略格局 中日関係はより大きな戦略的枠組みを持つべきだ
美国的政局影响着中美关系,中美关系则影响着中日关系,同时日本的政局也对中日关系产生影 响。菅义伟内阁和他的前任一样,小心地谋求着 在中美之间的平衡。  アメリカの政局は中米関係に影響を与え、中米関係は中日関係に影響を与え、同時に日本の政局も中日関係に影響を与えている。菅義偉内閣は前任者と同様、中米間のバランスを慎重に図っている。
眼下,东京一边貌似得到了拜登“协防钓鱼岛” 的承诺,另一边却撇开印度与包括中国在内的亚 太国家签署了区域全面经济伙伴关系协定
(RCEP)。亚洲发展的潮流不可阻挡,日本也不 能误了这班“公共汽车”。大变局下,中日关系 将如何发展,面临的机遇与挑战将会怎样,值得 深思。
 現在、東京はバイデンから「釣魚島への協力」を約束されているかのように見える一方で、インドを差し置いて中国を含むアジア太平洋諸国と地域包括的経済連携協定(RCEP)を締結している。
 アジアの発展の流れは阻むことができず、日本もこの「バス」に乗り遅れてはならない。
 大変局の下で、中日関係はどのように発展し、直面するチャンスと挑戦はどのようになるのか、深く考える必要がある。
东亚合作的机遇 東アジア協力のチャンス
东亚地区多边经济贸易合作机制的形成,为中日 进一步合作提供了历史性机遇。15日签署的RCEP 标志着约占世界经济体量三分之一的巨大经济圈 已经形成,GDP规模26万亿美元,超过欧盟。该 经济圈的人口达22亿,约占世界人口的三分之 一,对于贸易立国的日本来说,意味着最大贸易 对象国中国和第三大贸易对象国韩国首次与日本 签署了经济合作协定。日本外相茂木敏充表示: 日本与中国、韩国的贸易额占日本对外贸易总额 的三分之一,形成这样的包括东盟国家在内的新 贸易框架,非常值得欢迎。  東アジア地域の多国間経済貿易協力メカニズムの形成は、中日の一層の協力に歴史的チャンスを提供した。
 15日に調印されたRCEPは、世界経済の約3分の1を占める巨大経済圏が形成されたことを示しており、GDP規模は26兆ドルでEUを上回っている。
 同経済圏の人口は22億人と世界人口の約3分の1を占め、貿易立国の日本にとって最大の貿易相手国である中国と第3位の貿易相手国である韓国が初めて日本と経済連携協定を結んだことを意味する。
 茂木敏充外相は「日本と中国、韓国との貿易額は日本の対外貿易総額の3分の1を占めており、ASEAN諸国を含む新たな貿易枠組みが形成されたことは歓迎に値する」と述べた。
RCEP是在跨太平洋伙伴关系协定(TPP)构想背 景下提出的。2010年,美国提出TPP构想,并向 日本施加压力,要求其参加,日本经过痛苦权 衡,调整了国内产业政策,在努力保护国内农产 品基础上同意加入。但特朗普上台伊始就退出了 这个机制,日本只好独自扛起全面与进步跨太平 洋伙伴关系协定(CPTPP)的大旗,同时与东亚 国家谈判RCEP,双面下注,积极参与多边贸易合 作,并小心翼翼地协调着与特朗普政权的关系。 现在,历史给了日本维护多边贸易的机遇,也赋 予中日两国在全球化背景下务实合作的机遇。  RCEPは環太平洋連携協定(TPP)構想を背景に提案された。
 2010年、米国はTPP構想を打ち出し、日本に参加を圧力をかけたが、日本は苦慮のトレードオフを経て国内産業政策を調整し、国内農産物の保護に努めた上で参加に同意した。
 しかし、トランプ氏は就任早々にこのメカニズムから脱退し、日本は単独で包括的・進歩的環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)の旗を担い、同時に東アジア諸国とRCEPを交渉し、両面賭けをし、多国間貿易協力に積極的に参加し、トランプ政権との関係を慎重に調整するしかなかった。
 現在、歴史は日本に多国間貿易を守るチャンスを与え、中日両国にもグローバル化の背景の下で実務協力するチャンスを与えている。
海洋战略的挑战 海洋戦略の課題
中国的发展使日本陷入认知上的困境,日本在把 中国视为发展机遇的同时也忧心忡忡地视中国为 威胁。日本尤其把中国的海洋强国战略视为进攻 性的“海洋进出”,试图利用日美同盟加以遏 制。日本曾经积极配合奥巴马政府的“亚太再平 衡”政策,现在又借助美国积极推行所谓“自由 开放的印太构想”。今年7月,蓬佩奥公然煽动 说:中国的海洋战略及其与印度的领土争端证明 中国不尊重邻国主权,“世界应该团结起来应对 这种动向”。菅义伟上台后也继续安倍内阁的政 策,在美日澳印四国外长会议上强调日美同盟的 重要性,加强在“印太构想”方面的合作。  中国の発展は日本を認知上の苦境に陥れ、日本は中国を発展のチャンスと見なすと同時に中国を脅威と憂慮している。
 特に日本は中国の海洋強国戦略を攻撃的な「海洋進出」と見なし、日米同盟を利用して封じ込めようとしている。
 日本はかつてオバマ政権の「アジア太平洋リバランス」政策に積極的に協力していたが、現在は米国の力を借りていわゆる「自由で開かれたインド太平洋構想」を積極的に推進している。
 今年7月、ポンペオ氏は中国の海洋戦略とインドとの領有権争いは中国が隣国の主権を尊重していないことを証明しており、「世界は団結してこうした動きに対応すべきだ」と公然と扇動した。
 菅氏は政権発足後も安倍内閣の政策を継続し、日米豪印4カ国外相会議で日米同盟の重要性を強調し、「インド太平洋構想」での協力を強化した。
在日本,有人认为中美两国的对立,是以美国为 首的海洋同盟与中国的对立,日本应该与澳大利 亚、印度一样,成为美国主导的海洋同盟中的一 员。日本虽然是亚洲国家,却有很强的“西方国 家意识”,日本不但给自己的定位是西方“海洋 国家”,还试图联合东南亚和印度等国构建“海 洋亚洲”同盟。  日本には、中米両国の対立は、アメリカをはじめとする海洋同盟と中国の対立であり、日本はオーストラリアやインドと同じように、アメリカ主導の海洋同盟の一員になるべきだという見方がある。
 日本はアジア国家であるが、強い「西側国家意識」を持っており、日本は自分たちを西側の「海洋国家」と位置づけるだけでなく、東南アジアやインドなどの国と連合して「海洋アジア」同盟を構築しようとしている。
尽管菅义伟明确说过,“亚洲版北约”不符合日 本利益,但他还是强调应该强化日美同盟和印太 合作,遏制所谓“中国的海洋进出”。日本要构 建“海洋亚洲”,根本目的也是想遏制它认定的 大陆国家中国向海洋国家的转型,在南海和东海 问题上向中国施加压力,限制中国的合法权益。  菅氏は「アジア版NATO」は日本の利益に合致しないと明言したが、日米同盟とインド太平洋協力を強化し、いわゆる「中国の海洋進出」を抑制すべきだと強調した。
 日本が「海洋アジア」を構築しようとする根本的な目的も、大陸国家である中国の海洋国家へのモデルチェンジを抑制し、南シナ海と東シナ海の問題で中国に圧力をかけ、中国の合法的権益を制限しようとすることにある。
领土主权的争端 領有権をめぐる争い
目前影响中日关系顺利发展的最大现实障碍是钓 鱼岛问题。日本依赖与美国的同盟,试图通过向 中国施压,迫使中国承认该列岛属于日本,大肆 炒作中国对该列岛领海的巡航,煽动“中国威胁 论”。  現在、中日関係の順調な発展に影響する最大の現実的障害は釣魚島問題である。日本はアメリカとの同盟に依存し、中国に圧力をかけることで、中国にこの列島が日本のものであることを認めさせようとし、中国によるこの列島の領海巡航を大々的に宣伝し、「中国脅威論」を煽っている。
其实,钓鱼岛问题自1972年两国形成默契之后, 维持了40年的和平友好,为两国经济和人文交流 创造了良好的氛围。2010年,日本民主党政权无 视几十年的良好局面,执意挑起钓鱼岛争端,试 图利用日美同盟,制造实效控制的先例,把该岛 据为己有。日本政府还每逢美国新总统上台都要 求其承认日美安保条约第五条适用于钓鱼岛,事 实上,美国的这种承诺除了加剧紧张局势和限制 日本的自主外交之外,不可能对解决问题有任何 益处。  実は、釣魚島問題は1972年に両国が暗黙の了解を形成した後、40年間の平和友好を維持し、両国の経済と人文交流のために良好な雰囲気を作り出した。
 2010年、日本の民主党政権は数十年の良好な局面を無視して、あくまでも釣魚島紛争を引き起こし、日米同盟を利用して実効支配の前例を作り、同島を自分のものにしようとした。
 日本政府はまたアメリカの新大統領が登場するたびに、日米安保条約第5条が釣魚島に適用されることを認めるよう要求しているが、事実上、アメリカのこのような約束は緊張を高め、日本の自主外交を制限する以外に、問題解決にいかなる利益もあり得ない。
比如,2012年10月,中日因岛争关系紧张之际, 美国连忙派遣前总统国家安全事务助理哈德利、 前常务副国务卿斯坦伯格和阿米蒂奇,以及前助 理国防部长约瑟夫·奈,分别到东京和北京“灭 火”。华盛顿的目的是想说明美国并不打算介入 中日之间的冲突,更不想站在日本一边与中国对 抗。中日之间的事情还需中日两国来解决,挟美 自重,只会使事情更复杂。至于试图利用美国就 可以使中国让步,达到得寸进尺的目的,那只会 是痴心妄想。明智的选择应该是面对现实,以大 局为重,共同管控紧张局势,实现合作共赢。  例えば、2012年10月、島紛争で中日関係が緊張した際、米国は急いでハドリー元大統領国家安全保障担当補佐官、スタインバーグ元国務副長官とアーミテージ元国務副長官、ジョセフ・ナイ元国防次官補をそれぞれ東京と北京に派遣して「火消し」を行った。
 ワシントンの狙いは、米国が日中間の衝突に介入するつもりはないこと、ましてや日本側に立って中国に対抗しようとはしないことを説明しようとすることだ。中日間の事柄は中日両国が解決しなければならず、米を挟むようになって自重すれば、事柄をさらに複雑にするだけだ。
 米国を利用すれば中国を譲歩させ、つけあがる目的を達成できるということは、妄想にすぎない。
 賢明な選択は現実に直面し、大局を重視し、緊張情勢を共同でコントロールし、協力・ウィンウィンを実現することである。
此次RCEP的签署给世人一个重大启示,亚洲的发 展大势浩浩荡荡,我们应该顺应这一潮流。中日 两国同是亚洲的重要国家,世界的未来在亚洲, 亚洲的未来在东亚,中日合作则关乎东亚的未 来。中日两国有着延绵两千年的人文交流传统, 文化基因中的东方性远远多于西方性,两国应该 拥有更大的战略格局,抛弃狭隘的价值观分歧, 通过人文交流重构文化共同体,抓住机遇、克服 障碍,应对挑战。中日应构建契合新时代的互不 敌视、互不威胁的互惠平等关系,走出安全困 境,拥抱亚洲共同崛起的美好未来,共同为地区 和平与人类福祉做贡献。  今回のRCEPの調印は、アジアの発展の大勢が大きく、我々はこの流れに順応すべきであるという大きな示唆を世界に与えた。
 中日両国はともにアジアの重要な国であり、世界の未来はアジアにあり、アジアの未来は東アジアにあり、中日協力は東アジアの未来にかかわる。
 中日両国には2千年続く人文交流の伝統があり、文化の遺伝子の中の東洋性は西洋性よりはるかに多い。
 両国はより大きな戦略的枠組みを持ち、狭い価値観の相違を捨て、人文交流を通じて文化共同体を再構築し、チャンスをつかみ、障害を克服し、挑戦に対応すべきだ。
 中日は新時代に合致した互いに敵視せず、互いに脅かさない互恵平等関係を構築し、安全保障上の苦境から抜け出し、アジアが共に台頭する美しい未来を抱きしめ、地域の平和と人類の福祉のために共に貢献すべきだ。
(作者是上海外国语大学日本研究中心主任、教授) 来源:环球时报 2020/11/18 7:09 (筆者は上海外国語大学日本研究センター主任、教授) 『環球時報』2020年11月18日